中途覚醒の原因と対策|夜中に起きてしまう理由と対処法について
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健康・身体

寝つきが悪いわけではないのに、夜中に何度も目が覚めてしまう。
深い睡眠がとれなくて、日中はいつもぼーっとして、なかなか疲れが取れない。
日中疲れて、夜中に何度か起きてしまうということは、誰にでもあります。
しかし、この状態が長く続く場合は、中途覚醒と呼ばれる不眠の症状の可能性があります。
中途覚醒が起きる原因と対策について見てみましょう。
中途覚醒とは
中途覚醒とは、夜中に頻繁に目が覚めてしまうという症状の不眠症です。
夜中に何度も目が覚めることにより、十分な睡眠を確保できず、日中に耐え難い眠気に襲われることとなり、仕事などに支障をきたします。
中途覚醒は眠りについてから、およそ3~4時間後に起こることが多いです。
これは、睡眠のサイクルが関係しています。
人間は、「レム睡眠(浅い眠り)」と「ノンレム睡眠(深い眠り)」が1時間30分周期で変わるため、入眠→レム睡眠→ノンレム睡眠→レム睡眠と変わっていきます。
しかし、最初のノンレム睡眠からレム睡眠に移行する時に、何らかの原因で中途覚醒で起きてしまう場合が多いのです。
中途覚醒の原因
加齢
年齢とともに睡眠の質が低下していきます。
睡眠の質は20歳をピークにゆっくりと右肩下がりで低下していき、40歳を境に一気に下がっていくというデータがあります。
そのため、40代あたりから中途覚醒が起こる人が多くなるのです。
ストレス
中途覚醒の原因として多いのが、ストレスです。
ストレスを受けると、自律神経が不安定になり、交感神経が優位になりやすくなります。
交感神経が優位なまま眠りにつくと、脳がリラックスしていないために、睡眠の質が低下します。
睡眠の質が低下していると、浅い眠りの時間帯が多くなり、ちょっとしたことで目を覚ましやすくなってしまうのです。
さらに、眠れないことがさらなるストレスを呼ぶ、という悪循環に陥ることもあります。
アルコール
寝る前にお酒を飲むとよく眠れるというひとがいます。
しかし、アルコールは分解する過程で脳を刺激する物質「アセトアルデヒド」を生み出します。
この物質は、交感神経を活発にするという効果があるため、睡眠の質が低下します。
さらに、お酒を飲むと身体が脱水状態となるため、これも睡眠の質を低下させる原因となります。
カフェイン
コーヒーなどからカフェインを大量に摂取している人は、中途覚醒が起こりやすくなります。
1日のカフェインの摂取量の目安は250mgです。
これは、およそ缶コーヒー2本分です。
また、カフェインの効果時間は人によって異なるため、効果が長く持続する人だと、昼のコーヒーが夜になっても抜けきっていない場合があります。
肩こり・腰痛・など
身体に合わない寝具を使っていたりすると、肩こりや腰痛を引き起こし、夜中に目が覚める原因となります。
病気の可能性
中途覚醒が頻繁に起こる場合は、睡眠時無呼吸症候群もしくは周期性四肢運動障害にかかっている可能性があります。
この2つは自分では治せないので、医療機関を受診する必要があります。
中途覚醒の対処法

メラトニンを増やす
メラトニンは、体内時計を調節するホルモンのことで、睡眠の質に大きく影響します。
人間は加齢とともに、睡眠の質が低下しますが、これは歳をとると、メラトニンの分泌量が減少するためです。
睡眠の質を高めるためには、このメラトニンの分泌量を増やす必要があります。
メラトニンはセロトニンから作られるので、セロトニンを増やすことが重要になります。
自律神経を安定させる
自律神経を安定させることで、中途覚醒の症状を改善できる場合があります。
ウォーキングやジョギング等の運動を行うと、全身の血流が良くなり、自律神経が不調になるのを防ぎます。
また、普段シャワーを浴びているだけの人は、できるだけお湯に浸かってリラックスできる時間を作りましょう。
入浴は、血流を上げる効果とともに、身体を睡眠モードにスムーズに移行してくれる効果もあり、睡眠の質の向上に役立ちます。
寝る環境を見直す
寝具やパジャマ、枕といった、寝る時の環境も今一度見直してみることが大切です。
リラックスできる環境になっていないと、睡眠の質が安定しません。
また、睡眠時は部屋の電気はすべて消して、真っ暗になるようにしましょう。
わずかでも明かりがあると、脳のメラトニンの分泌量が少なくなってしまいます。
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まとめ
睡眠の質は年齢とともに下がってくるので、自分で維持する努力をする必要があります。
睡眠は生活すべてに直結するものなので、ぜひ質の高い睡眠を維持し、健康な生活を送りましょう。
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