蚊がエアコンから出てくる場合の侵入経路と発生源|虫を入れない対策
夏になると、どこからともなく蚊が部屋に侵入してきますよね。
窓を一切開けておらず、エアコンしか使っていない部屋で蚊が出る場合には、少し注意が必要です。
もしかしたら、外と繋がっているエアコンが侵入経路となっていたり、もしくはエアコンの中に蚊が棲みついてしまっている可能性が考えられます。
エアコン周りで蚊が侵入してくる場所はどこなのか、対処法と合わせて見ていきましょう。
エアコン周りの蚊の侵入経路・発生源
蚊は基本的に、玄関から出入りする際に人間にくっついてきたり、開いている窓などから家に入ってくることがほとんどです。
しかし、時として完全に密室なのにも関わらず、部屋のどこからか蚊が何匹も湧いてくることがあります。
完全に閉め切ってエアコンしか使っていないのであれば、下記のような場所から蚊が侵入してきている可能性が疑われます。
・ダクトや配管の穴の隙間
・排水用のドレンホースからの侵入
・エアコンの中で蚊が繁殖している
それぞれの原因と対策について、順番に見ていきましょう。
ダクトや配管の穴にできる隙間
エアコンは家の外に室外機を置くため、設置する際は家の壁に穴を開けて、そこからホースやパイプを通します。
この貫通させた穴と配管の間にできる隙間は、エアコンパテと呼ばれる粘土を使って塞いであります。
しかし、このエアコンパテは何年も経過すると徐々に固くなり、劣化によって剥がれてしまうことがあるため、いつの間にか隙間ができてしまっていることがあります。
こうしたパテの隙間は、蚊や虫が通り抜けるだけでなく、雨水や風なども入ってくるため、雨漏りや腐食の原因にもなってしまいます。
窓を開けていないのに虫が多かったり、どこからか隙間風を感じる場合には、ダクト用の穴に隙間ができていないかよくチェックしておきましょう。
隙間が開いていた場合の対処法
もし配管用の穴に隙間ができている場合には、エアコンパテを使用して隙間を塞いでおきましょう。
エアコンパテは通販で購入できるほか、ホームセンターなどでも販売されています。
使い方としては、よくこねてから配管の隙間を塞ぐように貼り付ければOKなので、さほど難しくはありません。
下記の動画を参考に、パテを棒状にしてから隙間の形状に合わせて埋め込みましょう。
配管の隙間は放っておいても良いことがないので、蚊や隙間風によって異常に気づいた場合には、できる限り早めに対処しておきましょう。
なお、虫を防ぐ場合には部屋の内側から埋めれば問題ないですが、外壁側にも隙間があると虫は防げても雨水などが入ってきてしまいます。
家の内側と外側を両方確認して、必要な箇所にしっかりとパテ埋め作業を施しておきましょう。
なお、部屋が2階から上の場合、外壁側の隙間をパテで埋める作業には危険が伴うため、必ず業者に依頼するようにしてください。
ドレンホースからの侵入
エアコンには、運転によって発生した水を外へ排出するためのドレンホース(ドレインホース)がついています。
このドレンホースはエアコン内に繋がっているため、外からホースを伝って虫がエアコン内に侵入し、吹き出し口から出てくる場合があります。
ホースが地面に横向きで置いてある場合は、アリ・カメムシ・バッタ・ゴキブリなどが侵入してくる可能性があります。
また、ホースの先が中空にある場合は、地面を這うタイプの虫は入りにくくなるものの、カナブン・ハチ・蚊などの羽のあるタイプの虫が入ってくることがあります。
ドレンホースは細いので虫が入り込む確率は極めて低いですが、「虫が詰まってエアコンから水漏れした」「ハチがエアコンから出てきて肝を冷やした」という体験談もあるので、油断は禁物です。
また、ドレンホースは水を排出するという性質上、末端部分の近くには水溜りができやすく、たとえホースから蚊が直接入ってこなくても、ボウフラの発生を助長する原因になることがあります。
家の周りの蚊を増やさないためにも、ドレンホースの周辺環境には気を配っておいたほうがいいでしょう。
ドレンホースに虫を入れないためには
ドレンホースから虫が入ってこないようにするには、侵入防止用の防虫キャップをつけるのが最も簡単な方法です。
少しの手間で簡単に虫の侵入を防ぐことができるので、ぜひ取り付けておきましょう。
また、ドレンホースはゴミなどが詰まると水漏れ事故に繋がるので、末端部分やホースの周辺は定期的に清掃を行うことをおすすめします。
エアコン内部での蚊の繁殖
密室かつ虫が入れるような隙間もなく、それでもエアコンの吹き出し口から定期的に蚊が出現する場合には、エアコン内部で蚊が繁殖してしまっている可能性が考えられます。
エアコン内部にはどうしても水分が溜まるため、そこに蚊が卵を産み付けた場合、そこから蚊が孵化して湧いてくることがあります。
よほど条件が揃っていないと起こらないレアな現象ですが、可能性はゼロではないので頭の片隅に置いておきましょう。
侵入経路にまったく見当がつかず、それでも蚊が頻繁に発生する場合には、エアコンの内部を詳しくチェックしてみてください。
なお、エアコン内部に水漏れが発生している状態で放置すると、それだけ蚊が卵を産み付ける可能性が高くなります。
そういったリスクに備えて、水漏れが発生したら早めに対処することを心がけましょう。
エアコン内部にボウフラがいた場合には
ボウフラを駆除する場合、通常なら洗剤や専用の薬剤を投入して退治します。
しかし、エアコン内に薬剤を撒いてしまうと、出てくる風に薬剤が混じって健康を害する恐れがあるため、絶対にやらないようにしてください。
ボウフラは水分がなければ生きられないため、綺麗に掃除して水場をなくしてやれば、自然とボウフラはいなくなります。
ただ、ボウフラの数があまりに多い場合や、エアコン内部の汚れがひどくて手がつけられない場合には、エアコンクリーニング業者に掃除を依頼することをおすすめします。
まとめ
エアコン周りで蚊の侵入・発生が疑われる場合には、配管用の穴の隙間、ドレインホース、エアコン内部の3箇所をチェックしてみましょう。
特に、ダクト穴のパテが劣化しているケースは意外と多く、虫以外にも雨水や風が入ってきて危険なので、念入りに確認しておきましょう。
ドレインホースは地面に垂れていることが多いので蚊の侵入経路になることは稀ですが、そのぶん地面を這ってくるタイプの虫がよく入り込んでくるので、こちらも必ず塞いでおくことをおすすめします。
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