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スローロリスの生態、魔法のような狩り&毒ヘビより危険な理由

公開日: : 最終更新日:2016/06/08 知識・お役立ち

20100725-278出典:スローロリス « わるものかふぇ



2月14日の「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」では、
サルの仲間、“スローロリス”の生態がとりあげられます。

一般的なサルとは異なる性質を持っており、
まだまだ生態に謎の多いスローロリス。

今回は、スローロリスがどんな生き物なのか、
番組に先んじて調べてみたいと思います。

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スローロリスとは?

「ロリス」はオランダ語で”道化者”という意味であり、
動きがゆっくりなため、頭にスローをつけ、
スローロリスと名付けられました。

平らな顔と大きな瞳を持ち、鼻は犬のように常に湿っており、
高い握力の四肢を持つ小型のサルです。

尻尾は退化しているようで、ほとんどありません。

熱帯多雨林に好んで生息、夜行性であり、
主に樹の上で生活しています。

おとなしい性格で、昆虫や樹脂、果実など主食にしています。

また、より小型で手足が細い
「スレンダーロリス」という種類も確認されています。

生態

Nycticebus_coucang_004
出典:スローロリス – Wikipedia

ゆっくりな狩り

ナマケモノと同じようにゆっくりした動きが特徴のスローロリスですが、
ただ遅いだけではありません。

枝から枝への移動の時や、
方向転換の時なども音をほとんど立てることなく、
ゆっくりな動きを維持したまま移動します。

高い握力を持った手足を上手く使い、
たとえ逆さまになっても、安定を損なうことなく、
音を立てずにゆっくりと移動し続けます。

その動きはさながら”忍者”のようで、
緩慢ながらも気配を悟られず、
昆虫を次々と捕まえていきます。

ゆっくりな動きでは、
昆虫を捕らえるのは難しいような気がしますが、
実は動きがゆっくりなほうが、昆虫を捕らえるのに向いています。

昆虫の目は、早く動くものに対しての察知能力は高いのですが、
逆にゆっくり動くものにはなかなか気づくことができません。

くわえて、スローロリスは夜行性のため、
夜目がきかない昆虫は、音を頼りにするしかありません。

しかし、
スローロリスの体毛にはセンサーの役割をする”触毛”というものがあり、
これで周囲のものを避け、音を立てずに忍び寄ってくるため、
昆虫は気づくこともできず、捕まってしまうというわけです。

ゆっくりなサルには毒がある?

スローロリスは、同じ大きさの哺乳類と比べると、
非常に代謝が遅いという特徴を持っています。

しかし、彼らは遅い代謝とは裏腹に、
エネルギーが高めの食事をします。

食事の割合は、
樹液(34.9%)、花蜜(31.7%)、果物(22.5%)、昆虫や鳥の卵など(10.9%)
となっており、どちらかというと植物が多めです。

遅い代謝やゆっくりとした動きは、
食事として取り込んだ植物や昆虫の、
解毒を行うためだと考えられています。

スローロリス属は肘の内側に匂いの元を分泌する腺を持っており、
それを舐めることで唾液に匂いの元を含ませ、
グルーミングによって全身に広げます。

親は子供の体にもグルーミングを通して匂いを分け与え、
外敵に襲われた場合は、
体を丸くして唾液を塗った毛皮を剥き出しにして、
自分の身を守ります。

また、この匂いの元は唾液と混ぜることで毒になり、
とっさの時には、噛み付くことで効果を発揮します。

なお、スローロリスの持つ毒は、
飲んだとしても消化器で分解されてしまうタイプのもので、
ヘビの毒と同じように、外から注入することで効果を発揮します。

なので、スローロリスが誤って飲んでしまってもダメージはありません。

毒の強さはよくわかっていませんが、
「ヤマカガシ(蛇)と同じレベルの毒がある」という説があります。

なお、そんな毒を持っている生き物を、
ペットとして飼うのは危険だと思われますが、
飼育用の個体は牙を抜いてあるので大丈夫なんだそうです。

絶滅危惧種

スローロリスは、
ワシントン条約で絶滅危惧種に指定されている動物であり、
現在は飼育することができません。

森林伐採などによる生息地の減少や、
ペット目的や漢方薬の材料目的による乱獲で生息数が減少し、
第14回ワシントン条約締結国会議において、
国際取引が禁止される種に指定されました。

以前は日本にも輸入されていましたが、
2000年以降は合法的な輸入は行われておらず、
密輸しようとして摘発される事件がたびたび確認されています。

また、スローロリスは非常にデリケートな生き物であり、
風邪や虫歯ですら、命に関わるため、
飼育するのは困難を極めます。

人工繁殖もとても難しく、
動物園でさえ繁殖実績はほとんどありません。

スローロリスを飼っていた芸能人

実はこのスローロリス、
ベッキーさんが昔飼っていた事があります。

名前は「しらす」。
2013年に亡くなっています。

スローロリスは現在は飼育できませんが、
ベッキーさんは規制される前から飼育していたようです。

まとめ

まだまだ謎の多い生き物であるスローロリス。

絶滅危惧種ということもあって、
安易に生態研究ができないからなのかもしれません。

生息数が増加し、
絶滅危惧種でなくなる日がくるといいですね。

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