赤口に契約はしないほうが良い?不動産や土地・会社設立や賃貸と六曜
賃貸契約や土地契約などを行う際には、「なるべく良い日柄の時に契約を結ぶ」といった験担ぎの方法があります。
特に不動産や土地といった大きな金額の契約をする場合には、少しでも運気の良い日を選んでおきたくなるのが人情というものでしょう。
そんな契約をする際の日取りとして、「赤口」を契約日として選ぶことは果たして縁起的に良いことなのでしょうか?
赤口と契約の関係性について、この機会に詳しく知っておきましょう。
赤口を契約日にすることの意味とは
赤口での契約は避けた方が良い
カレンダーに書かれている六曜(=大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅)のうち、縁起の悪い日としては有名なのが仏滅であり、この日は避けようという意識が働く方は多いと思います。
赤口の日は、いまいち字面からは判断しづらいものの、実は仏滅と並ぶか、もしくはそれ以上に運気が良くない凶日とされています。
赤口は、陰陽道における凶日「赤舌日(しゃくぜつにち)」に由来しており、「お祝い事」「おめでたい行事」「新しいことを始める」には不向きな日であるとされています。
くわえて、その漢字の示すとおり、血液や火の元といった「赤」に関する事象が連想されるため、火災や事故に注意が必要とされる日でもあります。
ようするに、赤口にはおめでたい意味や縁起の良さはほとんどなく、契約を行う日としては適していないのです。
六曜を運勢の良い順に並べた場合、赤口と仏滅は間違いなくワースト1と2に位置する日となります。
(どちらが下かは意見がわかれる)
できるだけ良い日に契約を済ませたいのであれば、赤口と仏滅の日は避けた方が無難といえるでしょう。
赤口には吉となる時間帯がある
赤口の日は、基本的に凶日ではあるものの、実は運気が吉となる時間帯が存在します。
具体的には、昔で言う「午の刻(うまのこく)」、現在でいうところの11時~13時の時間帯に限っては、運気が吉となります。
(それ以外の時間帯はすべて凶)
そのため、どうしても赤口の日に何かをしなければいけない場合には、この時間帯に用事を済ませば、凶日の影響を受けずに済むと言われています。
赤口の日であっても、この時間帯に契約の締結を済ませることができれば、縁起的には一応は吉ということになります。
ただし、赤口の午の刻は「凶日の中での吉」に過ぎないため、やはり大安などの吉日に比べると縁起の良さでは劣ってしまいます。
縁起の良い日柄にこだわるなら、どうしても赤口の日しか空いていない場合を除いて、基本的には契約する日を吉日にずらすようにするのが良いでしょう。
赤口の納車は縁起的に悪い?時間帯による運気の差と験担ぎの考え方とは
様々な契約と六曜・日柄について
土地契約(家を建てる場合)
土地を買って家を建てる場合、最初の土地契約以降にも「地鎮祭・上棟式・引渡し・引越し」など、験担ぎができるタイミングは多く存在します。
これは契約全般にもいえることですが、縁起を担ぐタイミングは自由ですので、日柄を選ぶのは必ずしも契約時に限定する必要はありません。
ただ、契約は一番最初のイベントであるうえ、「家を持つ」という流れの原点となるイベントなので、ここで縁起を担いでおくことは、全体の工程の運気を上げることにつながります。
また、最初に験担ぎを済ませておくと、それ以降のスケジュールでうまく吉日を選べない状況になったとしても、後で困るという心配がなくなります。
契約日は他の工程よりも日程の調整が容易なので、縁起を気にされる方は最初の契約の段階で日柄をよく吟味すると良いでしょう。
六曜で縁起の良いとされる日柄は、以下のとおりです。
六曜の中では最も縁起が良いとされる日。
新しいことを始めるのに適しているので、契約日としては最良の日。
【友引】
大安に次ぐといわれる吉日。
正午(11時~13時)の時間帯のみ凶となるので、避けるのが望ましい。
【先勝】
午前中は吉、午後は凶。
【先負】
午前中は凶、午後は吉。
赤口は地鎮祭を行うのに不向き?日取りの決め方と建築業界での吉日
不動産契約・不動産売買
不動産契約で縁起を担ぎたい場合には、売買契約が成立した後、契約の締結日&決済日を吉日に設定するのが良いでしょう。
売買契約は相手ありきのものですし、契約時と決済時には必ず売主と買主の同席が必要となるので、どちらか一方でも都合がつかないとうまくいきません。
吉日での契約締結を申し出ておくと、少なくとも相手から「日柄が悪い」といった異論は出なくなりますし、仲介する不動産会社も調整がしやすく、スムーズに進む可能性が高くなります。
ただ、相手が多忙な場合や、日柄をまったく気にしない方の場合には、トラブルにならないよう、あまりしつこく日取り調整を迫ったりしないよう気をつけましょう。
賃貸契約
アパートやマンションなどの賃貸契約をする場合、縁起を担ぐタイミングは「契約日」もしくは「引っ越し日」のどちらかです。
特にどちらが良いということはありませんが、引越し日を吉日にする場合、思わぬトラブルによって引っ越し日がずれた場合、リカバリーがきかないというデメリットがあります。
その点、契約日を吉日にしておけば、引越し日は最悪ずれても構わなくなります。
ご自分の予定によって、どちらを吉日にするか決めていきましょう。
会社設立・登記・開業
新しく会社を設立する際には、会社の発展や事業の成功を祈る意味でも、縁起の良い日を設立日に選ぶことが多いです。
「会社の門出を祝う」という一大イベントでもあるので、六曜だけでなく、縁起の良いとされる要素を総動員して、しっかりと日取りを決めるのが望ましいといえます。
会社設立はそう何度もあるものではないので、年に数回しか巡ってこないような超開運日を狙ってみるのも一興でしょう。
六曜以外の要素で、縁起が良いとされている日には以下のようなものがあります。
一粒の籾(もみ)が万倍にも実るという縁起の良い日。
新しいことを始めるにはうってつけとされ、開業や仕事始めに向く。
【天赦日】
天が万物の罪を赦(ゆる)す日とされる、最上の大吉日。
年に数日しかなく、宝くじなどの開運日としても重宝される日。
【寅の日】
黄金色+縞模様の体毛を持ち、金運の象徴とされる「虎」にあやかる日。
吉日の中では金運が最も高いとされ、金運招来日とも呼ばれる。
【 巳の日】
芸術や財運を司る神様、弁財天(べんざいてん)に縁のある日。
白蛇は弁財天の使いとされ、巳への願い事は弁財天に届けられるという。
【新月の日】
月の周期での始まりにあたり、不思議な力を持つとされる新月。
それゆえに、新しいことをはじめる日に向くとされる。
ひとつ注意していただきたいのが、土曜・日曜・祝日には法人を設立することはできないという点です。
会社設立には法務局に登記の申請をする必要があるのですが、土日祝日は法務局が開いていないため、それらの日を会社設立日にすることはできません。
スケジュール調整をする際には、法務局が開いているかどうかをきちんと確認するのを忘れないようにしてください。
口座開設
「宝くじを吉日に買う」という縁起担ぎがあるように、銀行で新しく口座を開設する際にも、縁起の良い日を選ぶという考え方があります。
お金にまつわるものなので、主に金運が高いとされる吉日に口座を作るのが良いとされます。
金運が高い吉日というのは、会社設立の項目で紹介した「商売繁盛に良いとされる吉日」とほぼ同じなので、詳しくは「会社設立」の項目をご参照ください。
まとめ
・赤口であっても11時~13時は運気が吉となるため、そこで契約を済ませるのも手
・契約の際には大安が最も良く、次いで友引、先勝、先負の吉の時間帯を選ぶのが良い
契約というのは、いろいろな事象のスタート地点でもあるので、縁起の良い日に始めておくと何となく上手くいきそうな気になるものです。
特に、投資をする時や家を建てる時、会社を設立する時など、長期・高額の契約の際には多少なりとも験担ぎをしておいた方が、精神的にも余裕ができると思います。
最近では六曜だけにとどまらず、吉日のバリエーションや選び方も豊富なので、自分に合った縁起の良い日をぜひ探してみてください。
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