仏滅の七五三は縁起が悪いのか?運勢の影響と日取りを決める要素
我が子の成長を神様に報告する七五三は、子供にとって節目となる大事な行事です。
一生に何度もやる行事ではないので、どうせなら縁起の良い日を選んであげたいですよね。
しかし、スケジュールの都合で仏滅の日しか選べない場合、縁起が悪いのではないかと不安に感じる方もいるでしょう。
仏滅の七五三は本当に縁起が悪いのか、詳しく見ていきたいと思います。
七五三と仏滅の運勢について
六曜は七五三に影響するのか?
仏滅は、一般的に六曜(=大安・先勝・先負・友引・赤口・仏滅)の中でも、一番縁起が悪い日といわれています。
そのため、おめでたい行事である七五三の日取りとしては、ふさわしくないというイメージが強いかと思います。
しかし、仏滅だから絶対に縁起が悪いかというとそうではありません。
七五三は神社やお寺にて行う行事ですが、実は六曜は日本の宗教とは何の関係もないのです。
六曜は日本で作られたものではなく、中国で生まれた占いが14世紀頃に日本に伝来したのが始まりとされています。
それが時代の流れの中で少しづつ変化し、日本の文化や考え方によるアレンジが加わって、現在の形に落ち着きました。
日本の宗教の方が六曜よりもはるか昔から存在するため、六曜の方が後発であり、日本の宗教の影響を受けた側なのです。
くわえて、六曜の吉凶はあくまでも中国の価値観がベースとなっており、日本の価値観で生み出された占いとは異なります。
神道や仏教から見れば、六曜は後発の異国の占いに過ぎず、日本の神様が影響を受けたりすることはないのです。
たとえ六曜が凶日であっても、七五三を行うのに縁起が悪いなんてことはないので、気にする必要はまったくありません。
六曜は完全に無視していいのか?
とはいえ、六曜はすでに習慣として定着していることもあり、完全に無視するのはなかなか難しいものがあります。
いくら影響がないと分かっていても、やはり「仏滅なんて非常識」という方は多く、家族や親戚に口出しされる可能性は十分に考えられます。
そのため、やはりある程度は吉日を選択するのが望ましく、余裕があればスケジュール調整しておくのが無難といえます。
余裕がある場合は吉日を選び、やむを得ず凶日にしか行けない場合は、「六曜は無関係」という話をしてみるのが良いでしょう。
六曜はどの日を選ぶべき?
各六曜の運勢をまとめてみましたので、参考にしてください。
【大安】
何をするにも吉とされる日。
時間帯による運勢の変化はなく、一日中ずっと吉。
【友引】
大安に次ぐ運勢の良い日。
葬式だけはNGだが、お祝い事はOK。
午前は吉、昼は凶、夕方は大吉。
(昼=11時~13時)
【先勝】
早く事を済ませるのが良いとされる日。
午前中が吉で午後が凶。
【先負】
急用は避けたほうが良いとされる日。
午前中が凶で午後が吉。
【赤口】
陰陽道における大凶日。
お祝い事は避けたほうが良いとされる。
昼のみ吉、それ以外は凶。
(昼=11時~13時)
【仏滅】
何をするにも不向きとされる日。
運勢は一日中ずっと凶。
無難なところを狙うのであれば、大安・友引(昼以外)・先勝(午前)・先負(午後)あたりが良いでしょう。
一応、赤口にも吉となる時間帯が存在しますが、赤口自体がお祝い事に不向きなので、あまりおすすめしません。
六曜以外で縁起が良い日とは
六曜以外の方法でも縁起を担ぐことはできるので、自分たちに合った方法を選択していきましょう。
本来の七五三の日
七五三の日といえば、11月15日を指すことが多いです。
この日は暦のうえでの本来の七五三の日とされており、六曜に関係なく縁起が良いといわれています。
なぜこの日なのかは諸説ありますが、江戸幕府第5代将軍「徳川綱吉」が、天和元年11月15日に長男の健康を祈ったのが始まりだとする説が有力です。
なお、旧暦の11月15日は、二十八宿における鬼宿日(鬼が出歩かない日)に当たります。
鬼宿日は、鬼が宿にいて外に出歩かない日とされ、鬼に邪魔をされないことから、何をするにも良い日であるといわれています。
この鬼宿日は、二十八宿における最上の吉日とされており、たとえ六曜が仏滅や赤口などの凶の日であっても、無視できるといわれています。
2019年の11月15日は仏滅なので、鬼宿日の恩恵で仏滅の運気の悪さは回避できます。
ただ、11月15日は非常に人気が高い日であり、毎年この日は神社が非常に混み合うことになります。
この日を狙うのであれば、できる限り早めに予約を取っておくことをおすすめします。
一粒万倍日&天赦日
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)は「選日(せんにち)」の1つで、「一粒の籾が万倍にも実る」とされる日です。
天赦日(てんしゃにち)は、暦注下段の1つで、「天が万物の罪を許す日」として大吉日とされる日です。
これらの日は、六曜とは違う由来で縁起が良い日なので、この中から選ぶのも良い方法でしょう。
【10月】
10月2日:一粒万倍日
10月12日:一粒万倍日
10月15日:一粒万倍日
10月24日:一粒万倍日
10月27日:一粒万倍日
【11月】
11月5日:一粒万倍日
11月7日:天赦日
11月8日:一粒万倍日
11月9日:一粒万倍日
11月20日:一粒万倍日
11月21日:一粒万倍日
11月23日:天赦日
※ただし、これらも六曜と同じく占いや俗信にあたるので、宗教とは関係がないことを覚えておきましょう。
家族にとって意味のある日取り
縁起を担ぐという行為は、なにも占いだけにこだわる必要はありません。
家族にとっての記念日と同じ日付を選んだり、何か重要な意味を持つ数字にあやかるというのも、縁起を担ぐ方法として有効です。
・子供の誕生日の日付
・結婚記念の日付、夫婦が出会った日付
・家族や親類の月命日
まとめ
仏滅は六曜では縁起の悪い日とされていますが、厳密には神社やお寺には一切関係がありません。
とはいえ、七五三は家族や親族も関わってくる行事なので、日程で揉めるのを防ぐためにも、なるべく吉日を選んだ方が無難といえます。
もちろん、可能ならば六曜を一切無視してしまってもOKですし、逆に徹底的に縁起にこだわってみるのも自由です。
日取りに何を求めるかは各家庭によって違ってくるので、みんなが納得できるような日取りを考えていきましょう。