蚊が寄ってくる理由や原因は何?自分だけ刺されるのは何が問題なのか
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最終更新日:2018/12/17
知識・お役立ち

夏の暑い時期になると避けては通れないのが、「蚊」による虫指されの被害ですよね。
寝ている時にプ~ンと襲ってきて、夜中に格闘するはめになり、ひとたび刺されれば、今度はかゆみに悩まされることに‥‥
そんな面倒な蚊ですが「自分だけやたらに蚊に刺される」みたいな経験はありませんか?
ちなみに、私はしょっちゅうです。(泣)
「蚊に刺されやすい人」とそうでない人の違いは一体何なのか?
その原因を探ってみたいと思います。
蚊が好む要素とは

たとえ同じ空間に人がいても、自分だけが何箇所も蚊に刺されたり、蚊に追い回されて「俺のそばに近寄るなああーッ!」という状態になったり‥‥はい、すべて私の経験談です。
子供の頃からやたらと蚊に好まれる体質らしく、家族と同じ部屋で寝たとしても、朝には自分だけ刺されまくってぼこぼこになっていたりしていました。
同じような経験をしている方は他にもいると思いますが、蚊に好かれやすい体質とか、正直嬉しくありませんよね‥‥
では、いったいどういう要素が蚊に刺されやすくなる原因となるのか?
蚊の習性をふまえながら見ていきたいと思います。
血液型

蚊に刺されやすい要因として、もっとも話題に上がりやすいのは、やはり血液型でしょう。
一般的には、O型>B型>AB型>A型の順で蚊に刺されやすいとされています。
この順番の根拠は、1972年に欧米で行われた調査結果だそうで、「ガンビアハマダラカ」の腸内にあった血液の量がこの順番になっていたことに由来しているそうです。
それ以外にも「O型の血には蚊をひきつけやすい成分が含まれている」「O型の血は花の蜜に近くておいしい」など、いろいろとこのデータを裏付けるような噂があるようですが、正直なところハッキリしません。
O型だからといって必ず刺されやすいわけではないし、A型だからといって必ず刺されにくいわけではないのです。
そもそも、「刺す前に血液型を判断する能力が蚊にあるのか?」という疑問もあります。
あくまで統計であることを念頭に置き、O型だからと悲観したり、A型だからと油断したりせず、他の要素を加味して対策を練るのが得策でしょう。
蚊が好む血液型の根拠となった論文とは?実験は日本でも行われていた
二酸化炭素の排出量

蚊は人間の排出する二酸化炭素を感知して、寄ってくる性質があります。
感知範囲も広く、およそ50メートルも手前から反応するそうです。
そのため、代謝が活発で二酸化炭素の排出量が多い体の大きい人や、よくお酒を飲む人は要注意です。
なぜお酒?と思われるかも知れませんが、お酒を飲んだ後は、アルコール分解により排出する二酸化炭素量が増えるため、蚊が寄り付きやすくなるのです。
なお、この性質を利用して、ペットボトルの中にイーストを使った発酵液を入れた「蚊取りボトル」を置いておくと、驚くほど蚊がとれるそうです。
汗の臭い・体臭

蚊は臭いによっても人を感知できるため、汗をかいていたり、体臭のある人に蚊は寄ってきます。
特に汗の中に含まれる乳酸の香りに反応するため、汗っかきの人は蚊が寄り付きやすくなります。
また、人体の中で足は比較的蚊に刺されやすい場所ですが、これは足の臭いに蚊が反応して寄ってくるためだと言われています。
少し特殊な例ですが、妊娠している人はホルモンバランスが変わって肌の匂いが変化し、蚊が好む匂いになるそうです。
体温の高さ

蚊は温度によって人を感知し、より暖かいものに近づいていく性質があります。
そのため、体温の高い人は蚊が近寄ってきやすくなります。
体温の高い人はその分汗もかきやすいため、それもまた蚊を引き寄せる原因となります。
ちなみに、アルコールを飲んだ後は、皮膚の血管が膨張して体温が上昇し、汗をかきやすくなります。
二酸化炭素の排出量の上昇と併せて、蚊に好まれる要素が3つも増えてしまうため、アルコールを飲んだ後はとりわけ蚊に刺されやすくなってしまうのです。
黒い色

蚊の視界はモノクロであり、白・グレー・黒程度しか識別できません。
そして、蚊は直射日光や明るい場所を嫌い、暗い場所を好む性質があるため、黒いものに近寄っていきます。
そのため、黒い色の服を着ていたり、肌の色が黒い人は蚊が寄り付きやすくなります。
化粧品

クリームや香水などの化粧品に含まれている一部の化学成分は、蚊を引き寄せると言われています。
低い場所

蚊はあまり高いところを飛ばず、地面(床)から1メートル付近のところまでを飛ぶことが多いとされています。
足をよく刺される理由は、足の臭いに加えて、蚊がよくいる空間であることも関係しています。
この性質のおかげで、マンションの上の階に行くほど蚊は少なくなるそうですが、あくまでも下から上がってくる蚊が少ないだけで、その階で発生した場合は関係ないそうです。
蚊に刺されやすい人の特徴
上記に挙げた「蚊が好みやすい要素」をふまえると、どんな人が蚊に刺されやすいのか見えてきます。
子ども
代謝が良いため汗をかきやすく、体温も高いため、蚊に好まれやすくなっています。
お酒をよく飲む人
体温上昇とそれに伴う発汗、二酸化炭素排出量の増加など、蚊にとても好まれやすい要素が満載です。
運動している人
発汗と二酸化炭素排出の増加によって、蚊が寄ってきやすくなります。運動した後は特に注意が必要です。
日焼けしている人・黒い服を着用
黒い色によって、蚊を寄せ付けやすいので注意が必要です。
太っている人
発汗量と二酸化炭素排出量が多いのにくわえて、表面積が多いので狙われやすくなります。
妊娠している人
女性は妊娠すると新陳代謝が活発になり、二酸化炭素排出量が増えます。さらに表面積が増えるため、蚊に刺されやすくなります。
蚊に刺されないための対策
衣服で対策

蚊は黒いものに寄ってくるため、夏は黒い服は避けたほうがよいでしょう。
また、長袖などを着用して肌の露出を極力抑え、物理的に蚊を寄せ付けないようにするのも手です。
虫除けスプレーを活用

肌の露出を抑えられれば効果的とはいっても、夏にあまり無理をすると熱中症になってしまいます。
そういう時は、市販の虫除けスプレーを使い、肌が出ている部分をガードしましょう。
説明をよく読み、効果時間に気をつけながら、うまく蚊を撃退しましょう。
また、蚊は低いところを飛ぶ傾向があるので、忘れがちな足元にもしっかりと吹き付けておきましょう。
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扇風機を使用する

蚊の飛行能力はあまり高くないため、扇風機をつけておくと蚊は寄り付くことができなくなります。
また扇風機には、人間が排出した二酸化炭素を散らしたり、蚊が人間を感知する毛状感覚子の働きを鈍らせる効果もあり、蚊が人間を発見しにくくすることができます。
アロマを使う

蚊が嫌う香りというものがあり、そういった忌避効果を持つ香りを使って、蚊を寄せ付けなくすることができます。
蚊が嫌う成分は、以下の通り。
・ゼラニウム
・レモンユーカリ
・ラベンダー
・レモン
上記の成分のアロマを部屋で使用すれば、蚊を寄りつきにくくなり、被害を抑えることができるそうです。
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蚊を囮で誘導する

蚊は炭酸ガスに反応して寄ってくる性質があるため、それを逆手にとって誘導することができます。
部屋に炭酸水やビールなどを少量置いておくと、発生する炭酸ガスにつられて蚊がそちらへ寄っていくため、人に寄ってくる可能性を下げることができます。
また、炭酸ガス以外にも、熱に寄っていきやすい性質を利用して、テレビなどの熱を発する家電製品を利用して、囮にするという手もあります。
蚊とストレス

蚊が持っている特性の中でとりわけ興味深いのが、「ストレスが溜まっている人間の血は敬遠する」というものです。
蚊が人間や動物の血を吸うのは、卵の成長に必要なたんぱく質を確保するためであり、それゆえにメスしか血を吸うことはありません。
そんな理由からか、蚊はおいしそうな血を持つ相手を好み、そのために代謝の活発な人間を優先的に狙ってきます。
逆に、ストレスを抱えた人間は、血流が悪くなり代謝が落ちるので、蚊からは狙われにくくなります。
また、蚊は人間がストレスを感じた時に出す物質を嫌うようで、ストレスが多い人の血を蚊は吸うのを避けるそうです。
ストレスが体に及ぼす悪影響というのは、蚊にすら嫌がられるほどの代物だということですね。
蚊すら嫌がるのは良くない兆候
いくら蚊に狙われないとはいえ、蚊ですら吸うのを嫌がるほどの血が全身を巡っているわけですから、とても喜ぶべきことではありません。
「蚊に狙われない」「蚊がいるのに吸いにこない」という心当たりがある場合は、知らず知らずのうちにストレスを溜め込んでいる可能性を疑ってみましょう。
蚊に気づかされるというのは皮肉なものですが、ストレスは万病の元ですので、早めに対処することが先決です。
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まとめ
蚊に刺されやすいというのも、考えようによっては「ストレスを溜め込んでいない」ということになるのは驚きでした。
逆にあまりに蚊が寄ってこない場合のほうが、ストレスによって体調を崩さないように警戒したほうが良いかもしれません。
蚊が好むものについては、血液型に関してのみ真偽がハッキリしませんが、「体温・二酸化炭素・体臭・黒」を覚えておけば、ある程度の対策ができると思います。
しっかりと対策をして、蚊に悩まされずに、快適に夏を乗り切りましょう。
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