こたつを出す時期はいつが良い?寒さや体調・掃除を考えた早めの準備を
気温が下がって寒い時期になると、恋しくなってくるのがコタツです。
しかし、こたつを出すタイミングというのは意外と難しく、適切な時期がいつなのか分からないという方も多いでしょう。
どうせなら寒くなってから慌てて出すよりも、冬がやってくる前に準備万端にしておきたいところですよね。
こたつを出すのに適切な時期はいつなのか、その目安について知っておきましょう。
こたつを出す時期・タイミング
一般的にこたつを出すのはいつ?
地域によって多少前後しますが、一般的にこたつを出すのに適しているのは10月後半あたりだと言われています。
その理由としては、こたつがないと寒く感じるような日が、だいたい10月の後半から増え始めるからです。
一般的に「冷え込みが厳しい」といわれるのは、最低気温がだいたい15℃を下回った時だと言われています。
<9月>
最高気温:26.9℃
最低気温:19.7℃
平均気温:22.8℃
<10月>
最高気温:21.5℃
最低気温:14.2℃
平均気温:17.5℃
<11月>
最高気温:16.3℃
最低気温:8.3℃
平均気温:12.1℃
上記のデータを見ると分かるように、最低気温が15℃を下回り始める時期が大体10月であり、11月になるとさらに気温が低下します。
10月の前半はまだ少し暖かく余裕がありますが、11月上旬は冷えて暖房機器が欲しくなるため、その中間である10月後半ぐらいが、もっともこたつを出すのに適している時期と言えるでしょう。
これを基本として、状況に応じて下記のように出す時期をスライドさせていきましょう。
・寒波の襲来が早い年
・寒さが苦手な方
・風邪をひきやすい方
<少し遅めにこたつを出す>
・暖冬の年
・寒さに強い方
・電気代を節約したい方
無論、寒い地域に住んでいる方はこの限りではありません。
雪が多い地域などでは、下手をすれば9月の時点で最低気温が15℃を下回ってしまうことがあります。
こういった地域では、夏が終わって涼しくなってからすぐにこたつを出しても、案外ちょうどよかったりします。
冬の訪れ「立冬」を目安にする
11月の上旬には、冬の気配を感じる日ともいわれる立冬があります。
暦の上ではこれ以降が冬ということになるということで、立冬を目安にこたつを出すというのもありです。
特に関西の方などは、関東に比べると気温が比較的高いこともあり、寒さの厳しい年でなければ11月上旬にこたつを出しても十分間に合うでしょう。
無論、無理をする必要はまったくないので、寒くて辛い場合には気にせずさっさと出してしまってかまいません。
暖房器具を出す日の風習
江戸時代から伝わる風習の中には、「暖房器具を出す日」というものが存在します。
江戸の人々は旧暦10月の亥の日を「こたつ開き」と呼び、この日になると一斉にこたつを使い始めていたといいます。
旧暦10月は現在の11月にあたり、11月を「亥の月」とも呼びます。
亥とはイノシシのことですが、イノシシは仏教の守護神である「摩利支天(まりしてん)」とゆかりが深い生き物です。
摩利支天は陽炎を神格化した神様で「炎」を司るため、その使いであるイノシシには火難を逃れる力があるとされています。
こういった信仰から、江戸時代には「亥の月亥の日」に暖房器具を使い始めれば、その年は火事にならないとされていたのです。
また、イノシシは多産であることから転じて安産祈願の象徴、イノシシの肉が万病に効くとの言い伝えから無病息災の象徴ともいわれています。
亥の日にこたつに火を入れることは、家族でこたつを囲んで、無病息災や子孫繁栄を願うといった側面もあるのです。
げんを担ぐ場合には、こういった風習にあやかって、亥の日にこたつを出すのも一興でしょう。
掃除の手間も加味しておこう
こたつを使い始める際には、掃除の手間も考えて出す時期を決める必要があります。
こたつはあまり掃除をするというイメージのない家電ですが、それゆえに何年も手入れをせずに使っているという方も少なくないでしょう。
しかし、長く使っているとこたつのヒーター部分などには結構ほこりがたまります。
それをそのままにしていると、焦げ臭いにおいを発したり、最悪火災の原因になることがあるので、できればきっちりと掃除してから使うのが望ましいです。
寒くなってから慌てて引っ張り出すと、掃除をせずに使い始めてそのままズルズル冬を越してしまう可能性も考えられます。
そういったことを踏まえて、寒くなる少し前にこたつを出し、あらかじめ掃除をしてから使い始めるのがベストです。
こたつは机としても代用できますので、早めに引っ張り出して使用できるように手入れをし、寒くなってきてから電源を入れるようにすると良いでしょう。
必要になった時にすぐに使えるよう、寒さの加減と掃除の手間を考えて適切にこたつの準備をしておきましょう。
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