教科書にアンダーラインを引くと成績が伸びない?物語・流れで記憶する
5月8日に放送される「林先生が驚く初耳学!」の中で、「教科書にアンダーラインを引くと成績が伸びない」という内容が取り上げられるようです。
この初耳学の出題者は、ロザンの宇治原さんです。
なぜ教科書にアンダーラインを引くと成績が伸びなくなるのか、その理由について探ってみました。
重要なのは全部?
調べてみたところ、教科書にアンダーラインを引かないのは、ロザン宇治原さんが実際に実践してきた方法であり、彼の持論なのだそうです。
相方である菅広文さんの著書『京大芸人』の中でも語られているそうですが、宇治原さんは、勉強するコツは「物語のように教科書を読むこと」だと言っています。
ストーリーを細切れにするのではなく、普通の本を読むように教科書を通して読めば、アンダーラインなしでも内容を覚えることができるそうです。
教科書に線を引くという行為は、本来重要なところを強調するための行為なのですが、全部を物語として読んでいる宇治原さんからすると「重要じゃないところってどこやねん?」という話になってしまうのだとか。
ラインを引くのは大抵、人物名や事件名だと思いますが、重要なのはそれらではなく、前後の繋がりや流れです。
小説を楽しむように全体を流れで追っていけば、人物同士の繋がりや事件に繋がる動機なども自然と結びつくため、一部の内容を単発で暗記するよりも、格段に記憶に残りやすくなります。
逆にアンダーラインを引いてしまうと、まるでその部分だけが大事であり、そこだけ覚えれば大丈夫だ、というような錯覚を引き起こしてしまいます。
こうなると、全体を把握することなく、線を引いた場所だけの暗記のみに集中することになり、情報が頭の中で結びつかないため、記憶が定着しにくくなってしまいます。
記憶にとどめるためには、内容を点で把握するのではなく、線で結びつけることが重要なので、情報を勝手に点にしてしまうアンダーラインは引くべきではないというわけなのです。
楽しんで覚えるのが理想
勉強とは「面白いと思ったもん勝ち」というところがあり、自分が面白いと思って読んだり見たりしたものは、特に意識しなくても勝手に覚えてしまうものです。
受験対策として考えるならば、最終的には問題を解いたりしなければなりませんが、まったく面白く感じないものを断片的に覚えるのはとても非効率です。
「どれだけ内容を面白いと思えるか」が、結果に直結する、と宇治原さんは言います。
いろいろと試すのも重要
アンダーラインを引くという行為は、それ自体が目的になってしまっていると意味がありません。
ラインを引くことで、実際には全く頭に入っていないのに、「覚えた気」になってしまうという人がとても多いのです。
また、ラインを引くとごちゃごちゃして読みにくくなるため、全体を読んで把握しようとした場合に、視覚的な妨げになってしまいます。
そもそも教科書は要点をまとめて書いてあるので、さらにそこから要点を絞る意味があるのか?という意見もあります。
正直なところ、勉強法については人によって向き不向きがありますので、アンダーラインを引いたほうが良いという人も中にはいると思います。
しかし、特に何も考えずにラインを引いている人がほとんどで、大抵の人はその方法が自分に合っているかどうかなど、特に考えずに実践していることが多いのではないでしょうか。
アンダーラインは本当に重要なところにだけ絞る、もしくはまったく引かない、などいろいろと試してみて、自分の勉強スタイルをしっかりと確立させることがもっとも重要なのかもしれません。
まとめ
私自身、アンダーラインを引く勉強法で覚えた気になって、実際にはダメダメだった経験が何度もありますので、宇治原さんの言うことは一理あると思います。
教科書の内容は覚えていなくても、昔やったゲームの内容は今も覚えていたりしますので、やはり興味・関心を持つのがアンダーライン不要のもっとも理想的な勉強法なのでしょうね。
もっとも、教科書の内容に興味を持つのが一番難しく、それができれば苦労しないんですけどね‥‥
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