オロナミンCの効果と健康への影響とは?効き目とデメリットを知ろう
オロナミンCといえば、その美味しい味と爽やかな炭酸で、子供からお年寄りまで幅広く親しまれている飲料ですよね。
栄養ドリンクとしての効果を期待するよりも、炭酸飲料として美味しいから飲んでいる、という方も多いことでしょう。
ただ、どうせ飲むのであれば、有効な成分や体への影響を把握しておくと、より上手に活用することができます。
オロナミンCの効果と活かすべきポイントについて、しっかりと押さえておきましょう。
オロナミンCの効果と健康への影響
オロナミンCの栄養成分表示は、下記のようになっています。
栄養成分 | 内容量(120mlあたり) |
エネルギー | 79kcal |
タンパク質・脂質 | 0g |
炭水化物 | 19g |
ナトリウム | 1mg~3mg |
ビタミンB2 | 2.4mg |
ビタミンB6 | 4.9mg |
ナイアシン | 12mg |
ビタミンC | 220mg |
※カフェイン | 18mg |
※アルコール | 0.91g |
※カフェインとアルコールは商品ラベルには未記載。
エネルギーや炭水化物(糖類)といった人間の動力源となる栄養素にくわえて、ビタミンCを筆頭としたビタミン群が多く配合されていることが分かります。
オロナミンCの成分は、大きく分けて糖類・カフェイン・ビタミンの3つで構成されています。
この成分構成はエナジードリンクによく似ていますが、配合量のバランスが少し異なるため、エナジードリンクとは効果に若干の違いがあります。
オロナミンCの成分の特徴について、順番に詳しく見ていきましょう。
眠気を覚ます効果はあるのか?
栄養ドリンクの一種ということもあって、オロナミンCに覚醒作用を期待して飲まれる方も多いと思います。
しかし、オロナミンCのカフェインは1本(120ml)で18mgと非常に少なく、他のドリンク類と比べてもカフェインの効果は微々たるものでしかありません。
他のドリンクとどのくらい差があるのか、100mlあたりに換算したカフェイン量で比較してみましょう。
カフェイン量(100mlあたり) | |
ドリップコーヒー | 90mg |
リポビタンD | 50mg |
インスタントコーヒー | 45mg |
モンスターエナジー | 36mg |
レッドブル | 30mg |
オロナミンC | 15mg |
レッドブルはオロナミンCの2倍、コーヒーに至っては6倍も含まれているため、わざわざカフェイン目的にオロナミンCを選ぶ意味はほとんどないといえます。
カフェイン含有量に優れた飲料は他にいくらでもあるので、眠気覚ましを目的に飲むのであれば、コーヒーやエナジードリンクに頼ったほうが良いでしょう。
ただ、カフェインが少ないことは決してデメリットばかりではなく、カフェインが苦手な方や、覚醒作用が邪魔になる場面などでは、オロナミンCのほうが向いているともいえます。
オロナミンCはカフェインが少ないということを覚えておき、他のドリンクと上手く使い分けていってください。
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勉強などで役立つエネルギー補給
オロナミンCには、糖分(糖類)が19gと比較的多めに含まれています。
摂取された糖分は体内でブドウ糖に変換され、全身の細胞や脳にエネルギー源として届けられることになります。
そのため、頭が働かない時や、勉強でやる気が出ない時、集中力が欲しい時などには、手軽に飲めるエネルギー補給手段として活用することが可能です。
ちなみに、エナジードリンクを飲んだ場合には、非常に強い覚醒作用や気分の高揚などが起こることがありますが、オロナミンCではこの現象はほとんど起こりません。
この効果の違いの原因は、カフェイン含有量の差にあります。
ブドウ糖とカフェインには、それぞれ単独で摂取するよりも、同時に摂取した時のほうがより効果が上昇するという働きがあります。
エナジードリンクはこの2つがたっぷり入っているため、相乗効果によって強力な覚醒作用を引き起こしますが、オロナミンCはカフェインが少ないため、エナジードリンクほどの効果は発揮されません。
目が冴えて眠れなくなるのが嫌な場合や、カフェイン少なめでエネルギーのみを補給したい場合には、オロナミンCのほうが使い勝手が良いといえるでしょう。
デメリットを考慮した運用を
エネルギー補給として用いる場合、いくつか注意しなければならないことがあります。
糖分やカフェインによるアッパー効果というのは、無理やり力を引き出しているだけで、いわば元気を前借りしているに過ぎません。
滋養強壮効果などとは異なるので、何日も連続で乱用したりせず、使用後はきちんと休息をとることを忘れないようにしてください。
また、配合されている糖分のほとんどは砂糖であるため、あまり飲みすぎると肥満や糖尿病のリスクが高まることになります。
オロナミンCの適量は1日1本までなので、糖分過多を防ぐためにも必ず用量を守るようにしてください。
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ビタミンC&B群の補給に最適
オロナミンCは、ビタミン類が効率よく補給できるように作られています。
名前の由来にもなっているビタミンCにくわえて、ビタミンB2、B6、ナイアシン(ビタミンBの1種)など、ビタミンB群もバランス良く配合されています。
オロナミンC | 1日の摂取量目安 | |
ビタミンB2 | 2.4mg | 1.1mg |
ビタミンB6 | 4.9mg | 1.2mg |
ビタミンC | 220mg | 100~400mg |
ナイアシン | 12mg | 12~15mg |
上記を見てもらえば分かる通り、どの配合量も軒並み高水準であり、1本でビタミン類の不足をバランス良くカバーすることができます。
また、成分表には書かれていないものの、オロナミンCにはビタミンPという成分も含まれています。(原材料名のところに「溶性ビタミンP」という表記あり)
ビタミンPは、ビタミンCの吸収率を高める働きを持っていて、ドリンク類の中ではオロナミンCにしか含まれていないという非常にレアな栄養素です。
ビタミンCとPが一緒に摂れるのは、オロナミンCの大きなメリットといえるでしょう。
メリットを活かす飲み方
ここまで見てきたとおり、カフェインの少なさとビタミン類の充実ぶりが、オロナミンCの大きな特徴です。
エナジードリンクと同じような使い方ではオロナミンCのメリットを活かせないので、飲むタイミングや使い方はよく考える必要があります。
・カフェインが苦手な方、エナジードリンクが嫌いな方のエネルギー補給に
・深夜の作業や残業など、終わったらすぐ寝なければいけない場合の補給に
・タンパク質や炭水化物に偏った食事の補助として
・食生活の偏りで肌荒れなどの症状が起きた時に
カフェイン摂取や眠気対策という役割については、他の栄養ドリンクやエナジードリンクに任せたほうが良いでしょう。
オロナミンCの長所を理解して、他のドリンク類と上手く使い分けていきましょう。
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つわりや陣痛に効くという噂
ここまで紹介してきたもの以外にも、オロナミンCの効果としてたびたび話題になるものがあります。
・つわりを軽減する効果がある
・飲むことで陣痛を誘発してくれる
これらは科学的な裏付けのない噂に過ぎませんが、 妊婦さんの間ではわりと有名な話であり、ネット上でもさまざまな体験談が投稿されています。
詳しい内容については別の記事で詳しく解説していますので、興味のある方は下記の記事をご参照ください。
オロナミンCは妊娠中に飲んでもOK?つわり軽減の噂がある理由とは
オロナミンCの陣痛と出産ジンクスについて|根拠の有無と活用方法
まとめ
「栄養ドリンク=頑張る時に飲めばOK」と一律に考えがちですが、ドリンクごとに有効な使い方というのは異なります。
オロナミンCの場合、エナジードリンクよりもビタミン剤に近い性質を持つので、それを知らないとなかなか上手く使いこなすことができないでしょう。
カフェインの少なさとビタミンの豊富さという2点を覚えておき、それらを有効活用できるような飲み方をぜひ探してみてください。
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