扇風機の1時間・1日(24時間)の電気代を比較|弱と強での電気料金の違い
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最終更新日:2020/02/06
知識・お役立ち

夏も本番になり、じりじりと気温が上がってくると、扇風機が欠かせなくなってきますね。
シーズン中はつけっぱなしで、毎日フル稼働していることも多い扇風機ですが、果たして電気代はいくらかかっているのでしょうか?
1時間・1日(24時間)・1週間・1ヶ月など、扇風機をつけっぱなしにした時に電気代がいくらかかるのかを調査してみました。
扇風機の消費電力と電気代

扇風機の消費電力と電気代について
電気代がいくらかかるか調査するためには、まずは扇風機の消費電力量を調べる必要があります。
消費電力は、扇風機の本体にシールなどで貼ってあることが多く、ない場合には箱や説明書に記載されています。
よくわからない場合には、扇風機に書いてある型番をネットで検索して、メーカーHPで下記のような記載を探しましょう。
定格消費電力:38W/40W
上記の数字は、私が部屋で実際に使っている扇風機の数字です。
東日本(50Hz)で使用した場合の電力量が38W、西日本(60Hz)の地域で使用した場合の電力量が40Wとなっています。
電気代は、以下のような計算式で算出されます。
電気代単価というのは、「1kWの電気を1時間使用した際にかかる料金」のことであり、これは契約している電力会社やプラン・時間帯などによっても数値が変わってきます。
今回は、電力会社を選択すると自動で計算してくれる下記のサイトを使って電気代を算出します。
電気代・電気料金の計算
実際の電気代を計算してみる
電力会社は東京電力、扇風機の消費電力は40Wとして、電気代を計算してみると以下のような結果となります。
1時間:1.04円
1日(24時間):24.96円
1週間(7日/168時間):174.72円
1ヶ月(30日/720時間):748.80円
さすがに、24時間フル稼働を1ヶ月間続けることはないと思いますが、それでも1000円に満たない料金で使えてしまうのが扇風機の凄いところです。
家電製品の中でも、扇風機はかなり家計に優しくエコであるといえるでしょう。
せっかくなので、比較のためにエアコンの電気代を同じ条件にて算出してみました。
1時間:13.00円
1日(24時間):312.00円
1週間(7日/168時間):2184.00円
1ヶ月(30日/720時間):9360.00円
なんとエアコンの場合、扇風機の10倍以上の料金がかかってしまうという計算となります。
ただ、エアコンの消費電力は、長時間の稼動や外気温などの影響で上下するため、必ずしも上記の金額まで到達するとは限りません。
しかし、それを差し引いて考えても、扇風機のほうがはるかに電気代が安いことは間違いないでしょう。
気温があまり高くない日や、涼しい夜の時間帯などは、エアコンよりも扇風機を使うようにしたほうが電気代を節約できるというわけです。
扇風機とサーキュレーターの電気代比較|節電を考えて導入するには
扇風機の弱・中・強による電気代の差

ほとんどの扇風機には「弱」「中」「強」といった、風量を段階的に調節する機能がついています。
メーカーが記載している消費電力は数字が1つしかないので、弱中強のどれを使った時のものなのか、いまいち分かりにくいと思います。
いろいろと調べてみた結果、本体などに記載されている消費電力は最大時のものが書かれているようなので、40Wと書かれていれば、それは「強」で稼動した時の消費電力となります。
実際に測定した人のデータによると、48Wの扇風機で「弱が26W・中が36W・強が47W」といった結果となっていました。
さきほどは40Wの扇風機で電気代を算出しましたが、普段「弱」しか使っていないのであれば、実際の電気料金はさらに低くなるということになります。
強でフル稼働してもあれだけの料金しかかからないので、扇風機は本当にエコな家電であることがわかります。
扇風機の電気代にまつわる噂
なにやら扇風機には、電気代にまつわるいくつかの噂が存在しているようなので、少し検証してみようと思います。
【噂①】扇風機は弱のほうが強よりも電気代がかかる
その理由としては、「弱の回転数は強の回転数を制御して作っていて、その制御で電気を使っている」というもの。
しかし、前述のように実際の使用電力では、ちゃんと電力消費が「弱<強」になっていますので、これは間違った説といってよいでしょう。
【噂②】「リズム風」は「強」より電気代がかかる
リズム風とは、風の強さが「弱→強→弱→強」とリズム良く変動し続ける機能のことです。
この噂の理由としては、「変動する際に電気をくうので、ずっと同じ風量の場合よりも電気代が高くなる」というもの。
こちらも実際に測定した方がいらっしゃいますが、たしかに変動の際は一瞬だけ電力量が上がるものの、強→弱への変動時は惰性で動くために電力を使わず、トータルで見れば「強」よりも電気代は少なくなるそうです。
まとめ
夏シーズン中は、どんな家電製品よりも頑張っている扇風機ですが、たとえフル稼動でも意外と電気代は少なくてすみます。
扇風機でしのげる暑さであれば、なるべく扇風機を優先して使って節電していきたいところです。
ただし、あまり無理をしすぎて、熱中症にだけはならないように気をつけましょうね。
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