加湿器を和室や畳の部屋で使う場合の注意点|障子やふすまへの影響
冬になって寒くなってくると、空気の乾燥を防ぐために加湿器を使用することが多くなります。
洋室やフローリングで使う分には問題ないですが、和室で加湿器を使う場合、畳やふすま・障子などが傷んでしまわないか心配になる方もいるでしょう。
和室や畳の部屋で加湿器の使う場合の影響と、どのような点に注意すれば良いのかについて知っておきましょう。
加湿器が和室や畳に与える影響
畳やふすま・障子などへのダメージや傷み
古い住宅や和風建築の場合、畳やふすま・障子といった湿気を吸収しやすいものが多く存在しています。
そういった部屋で加湿器を使った場合、畳や壁紙が蒸気を吸い込んで傷んでしまう恐れがあります。
和室の中で加湿器を動かす場合には、配置や湿度設定には十分注意する必要があるでしょう。
畳が傷んでしまうケース
室温が低い状態で加湿器を使用すると、うまく蒸発しなかった水分は、そのまま畳の上に落下することになります。
畳にはもともと、室内が湿っぽい場合には吸湿し、乾いている場合には放湿するという調湿作用が備わっています。
そのため、加湿器によって発生する水分についてはある程度は吸収してくれますが、それ以上吸い込めなくなると結露を起こしてしまいます。
結露してしまった場合、畳にカビが生えたり、ひどい場合には腐食してしまったりして、畳が傷む原因となります。
特に壁に接地している端の部分や、加湿器の蒸気が集中して落下する部分などは水分が溜まりやすいため、定期的に傷んでいないかチェックしたほうが良いでしょう。
ふすまや障子が傷むケース
障子やふすまの壁紙部分は紙で作られているため、水分にとても弱くて傷みやすい場所です。
畳と同じく結露に気をつけなければならないのはもちろんのこと、蒸気が直接当たるような場所に加湿器を置いてしまうと、水を吸って大変なことになってしまいます。
蒸気が当たった場合、和紙がぶよぶよになったり、糊の部分が剥がれてしまう可能性があるので、加湿器はふすまや障子からは必ず距離を置くようにしてください。
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木造建築や和室での加湿器の使い方
湿度管理は念入りに行う
畳や障子・ふすまが多い部屋の場合、フローリングなどの部屋に比べて結露を起こしたときのダメージが大きくなります。
そのため、和室で加湿器を使用する場合には、湿度の管理はより念入りに行う必要があるでしょう。
できれば湿度計を部屋に設置したうえで、加湿器の湿度設定を通常よりも少し低めにしておくことをおすすめします。
畳が敷いてある和室の場合、加湿器から放出された水分は調湿作用によって畳に吸収されていきます。
そのため、無理に加湿器を連続稼動させなくても、湿度が下がってくれば自然と畳が水分を放出してくれるのです。
湿度計が設置してあれば、畳による調節も含めて湿度管理をしっかりと行えるため、加湿のしすぎによる結露をある程度予防することができます。
ちなみに、人が快適に過ごせる湿度の目安はおよそ40%~60%です。
40%を下回るとウイルスなどが増え始め、60%を超えるとカビが繁殖し始めます。
和室で加湿器を使う場合、50~55%あたりで加湿器を停止させれば、畳の調湿作用によってちょうど良い湿度を維持することができるでしょう。
そして、畳が吸い込んだ水分を出し切り、部屋の湿度が低下してきたら、再び加湿器を動かすようにすると良いでしょう。
家の断熱性能が低い場合の注意点
木造建築で断熱材などがあまり使われていない家屋の場合、加湿器を連続稼動したり、強い設定で動かすのは避けたほうがいいでしょう。
断熱性能の低い家というのは、外気温の影響を受けやすいため、冬の明け方などは大きく室温が低下します。
起きている間に部屋を加湿して、就寝時に暖房を切った場合、夜中から明け方にかけて大幅に室温が下がった際、ひどい結露を起こしてしまう可能性があります。
鉄筋作りならまだいいのですが、古い木造建築の場合だと結露によって柱が腐食したりする場合もあるので、気をつけるに越したことはありません。
寝る前には少し早めに加湿器を切ったり、あまり強いモードで連続稼動させないようにして、結露が起こる可能性を少しでも下げておきましょう。
結露しにくい加湿器を使う
湿度を管理するのが面倒な場合には、結露しにくいエコ加湿器を使うという方法があります。
エコ加湿器とは、水を注いでおくだけで勝手に水分を空気中に散布してくれる紙製の加湿器のことです。
このタイプの加湿器は、空気が乾いていれば自然と加湿を行い、空気中の水分が一定値を超えると勝手に加湿がストップします。
過剰に加湿してしまう恐れがないので、結露しやすい部屋には通常の加湿器よりもこちらの方がおすすめです。
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