赤口に結婚式を挙げるのは良くない?時間帯の工夫と六曜以外の縁起担ぎ
結婚式といえば人生でも非常に大きなイベントのひとつですが、式の日取りを決める際に問題となってくるのが日柄です。
縁起が悪いとされる仏滅を避ける方は多いですが、「赤口での結婚式は運気的にどうなのかな?」と思う方もいるでしょう。
赤口に行う結婚式の意味や利点、式の日取りの決め方について知っておきましょう。
赤口で結婚式を挙げることの利点と欠点
赤口に結婚式は縁起的にどうなのか?
カレンダーに記載されている六曜(=大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅)のうち、赤口はいまいち意味が分かりにくいですが、実は仏滅と並ぶほど運気の悪い凶の日とされています。
赤口は、陰陽道における「赤舌日(しゃくぜつにち)」に由来しており、赤舌神の配下である六鬼神のうち、最も凶暴である羅刹神が支配する日なので、何を行うにしても不向きな日であるとされています。
また、赤口はその文字の通り、火の元や血液・刃物と言った「赤」から連想されるものに注意が必要な日とされ、火事や怪我に注意しなければならないといわれています。
結婚式では、キャンドルサービスで火、ケーキカットで刃物を使うので、赤口と結婚式は非常に相性が悪いといえます。
赤口は、不吉の度合いだけでいえば「仏滅よりも上」とされることもあるので、正直なところ結婚式の日取りとしてはあまり良い日とはいえません。
もし六曜や縁起を気にされる場合には、赤口での結婚式は避けた方が良いでしょう。
ただ、あくまでも六曜は占いの一種にすぎないため、これを信じて日取りを変えるかどうかは、各人の考え方によるところが大きいです。
「六曜など信じない」というのもOKですし、自分達は信じていなくても、親族からとやかく言われるのが嫌だから吉日を選んでおく、というのもひとつの方法です。
吉となる時間帯を選ぶという方法
赤口は凶日ではあるものの、一日中ずっと運勢が悪いわけではありません。
昔で言う「午の刻(うまのこく)」、現代で言うと11時から13時の時間帯においては、運勢が一時的に吉に変化するのが赤口の日の特徴です。
陰陽道においては赤口の赤は「太陽」を意味し、それはすなわち「昼」を暗示しています。
赤口は鬼が支配する日ですが、太陽が昇る正午の前後1時間だけは「鬼が休む時間」とされ、運気が一時的に吉に変化するのです。
どうしてもスケジュール的に赤口の日を回避できない場合には、挙式の時間がこの午の刻になるように調節すれば、縁起的にも特に問題はなくなります。
ただ、時間的に2時間しか猶予がないので、その前の準備も含めるとそれなりに早い時間での挙式になる点と、こういった午の刻について知らない方もいるので、それがうまく伝わらない可能性を覚悟しておく必要があります。
それに、結婚記念日は日付単位となるため、いくら吉の時間帯で挙式しても「結婚記念日が赤口」という部分は変わらない、という問題点もあります。
縁起を気にされる場合には、できるだけ吉日への変更を優先し、やむを得ず赤口に挙式する場合にのみ、この午の刻を最大限活用するのが良いでしょう。
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赤口だと空きが多いうえに割引で安くなる?
こうしてみると、赤口での結婚式にはデメリットしかない様にも思えます。
ですが、全く縁起を気にしない方にとっては、実はメリットとなる部分が存在します。
それは、結婚式の日取りとして赤口を選ばない人が多いため、結婚式の費用が安く済む可能性があることです。
これは仏滅にも言えることですが、こういった縁起の悪い日は式場の予約が入らないことが多く、そうした日にあえて式を行ってくれる方に限り、料金が安くなるサービスを提供していることがあります。
また、料金の安さだけでなく、他の結婚式とバッティングする可能性が低いので、ゆったりと静かに式を挙げられるというメリットもあります。
もし、まったく六曜を信じていない、気にしないという場合には、こうしたサービスを大いに活用してみると良いでしょう。
こういった料金サービスの有無は式場によって異なるので、必ず事前に料金プランを確認しておいてください。
六曜以外の記念日で縁起を担ぐ
結婚式の日取りで六曜を用いる方は多いですが、縁起を担ぐ方法としては、別に六曜にこだわる必要は全くありません。
ジューンブライド(6月結婚)や、4月22日(良い夫婦の日)、11月22日(いい夫婦の日)などを選ぶのも、立派な縁起担ぎのひとつとなります。
また、2人が初めて出会った日や、付き合い始めた日など、夫婦間での記念日に式を挙げるというのも、特別感があって良い日取りです。
親孝行の意味をこめて親の誕生日にしたり、大切な人の命日に報告する意味をこめて式を挙げる方もいらっしゃいます。
ようは、意味があって2人で選んだ日であれば、どんな日であっても縁起担ぎになるということです。
こうした夫婦間で取り決めた日取りならば、きちんと説明しておけば「縁起が悪い」などと言われることもあまりないでしょう。
結婚式の日取りを決める際には、六曜だけにとらわれるのではなく、ぜひ2人にとっての特別な日を探してみてください。
結婚式に関連する行事と縁起担ぎ
顔合わせ・披露宴・結納などの日取り
結婚や入籍に関わる行事としては、両家の顔合わせ・披露宴・結納など、何かとイベントがたくさんあります。
これらの行事においても、人によっては縁起や日柄を気にする人がいるので、場合によっては日取りで毎回悩まされることになります。
前述の様に、赤口はお祝い事全般との相性が悪いため、基本的には結婚式と同じように、吉日に変更するか、午の刻の時間帯に行う様にすれば問題ありません。
ただし、毎回こういった日柄を気にするのは面倒ですし、全てのイベントで吉日を選ぶというのはあまり現実的ではありません。
こういった場合には、パートナーとよく話し合いをした上で「このイベントだけは絶対に縁起の良い日にやる」というものをあらかじめピックアップしておくと良いでしょう。
特に、パートナーのご家族がどこまで縁起を気にするかは、事前に聞いておいたほうがスムーズに進みます。
人によってどこに重点を置くかは異なりますが、もし縁起を担ぐのであれば、記念日として記憶に残る入籍と、何かと引き合いに出される結婚式の2つが特に有力でしょう。
それ以外のイベントに関しては、親族や家族の好みなどに合わせて臨機応変に対応していくのが望ましいです。
縁起にこだわり始めるときりがないため、重視するかしないかを先んじて決めておけば、それだけ悩む機会を減らすことができます。
結婚式の招待状について
結婚式の招待状を郵送する際には、「特定の日柄に発送を行う」という作法が存在します。
具体的には、招待状を発送する際の消印の日付を、「大安」もしくは「友引」にするというものです。
この作法は必須というわけではありませんが、式の段取りの際にウエディングプランナーから言われることがあるので、基本的にその指示に従っておけば問題ありません。
消印を吉日にする方法としては、ポスト投函だと「集荷の時間から逆算する」という手間が発生するため、郵便局へ持参するのがもっとも確実な方法となります。
ちなみに、郵便局には「どんな理由があっても当日以外の消印は押さない」という鉄則があるので、窓口で日付操作を要求しないようにしてください。
結婚式のスケジュールが迫ってくると、うまく大安や友引で発送できない場合があるので、準備はできるだけ早めに済ませておきましょう。
郵送ではなく招待状を手渡しする場合、消印として日付が残るわけではありませんし、招待状をもらう日柄にまでこだわる人は稀なので、それほど気にする必要はありません。
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まとめ
・可能ならば吉日へ変更し、できない場合には11時~13時の挙式が無難
・赤口の日は料金が安い可能性があるので、気にしないならば活用するのも手
・縁起は六曜だけでなく、いろいろな「特別な日」から探してみよう
・行事すべてで日柄を選ばなくても、入籍と結婚式がしっかりしていればほぼ大丈夫
結婚は家族同士のものでもあるので、周囲からどう思われるかも含めて考えなければいけないのが辛いところです。
しかし、厳守する必要もないので、「まったく気にしない」というスタイルでもOKですし、自分達の思い入れのある日に設定するのも自由です。
やはり結婚式なのですから、2人で決めた納得のいく日取りであれば、それに越したことはありません。
結婚式は思い出に残る大きなイベントですから、パートナーとよく話し合って、「これだ!」という日取りを探していきましょう。
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