赤口にお祝いを渡すのはまずい?日柄への配慮とマナー&気をつける点
結婚祝いや出産祝い、快気祝いなど、おめでたいことがあった際には、さまざまな形でお祝いの品を贈ることがあります。
しかし、せっかくのお祝いの品なのに、うっかり縁起の悪い日に渡してマナー違反に思われないか心配になる方も多いことでしょう。
カレンダーに書かれている六曜の中でも、特に赤口についてはどう判断すれば良いのか迷うこともあると思います。
赤口と各種お祝いの関係について、ぜひこの機会に知っておきましょう。
赤口にお祝いを渡す場合には
赤口でのお祝いには注意が必要
カレンダーに書かれている六曜(=大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅)のうち、赤口は仏滅と並んで運気が悪い凶日とされています。
赤口は、陰陽道における「赤舌日(しゃくぜつにち)」という大凶の日に由来しており、その字の示すとおり、火の元や刃物・血液など、赤色にまつわる事柄に注意が必要とされる日です。
そういった性質から、特にお祝い事との相性が悪く、新しいことを始めたり何かを祝うような行事を行うには不向きとされています。
ただ、一日ずっと凶日というわけではなく、昔でいう「午の刻(うまのこく)」の時間帯に限ってのみ、運気が吉に戻るという特徴があります。
午の刻とは、現代でいう11時から13時のことを指し、もし赤口の日に何かを行わなければならない場合には、この時間帯に行うのが良いとされています。
もし、各種お祝いを送る予定がある場合には、縁起的にもマナー的にも、できる限り赤口の日は避けた方が無難です。
もし、どうしても赤口の日を避けることができない場合には、渡すタイミングを午の刻に重なるように上手く調節しましょう。
なお、午の刻の時間帯はあくまでも一時的に運気が吉となるだけであり、やはり大安などの日柄の良い日には運気の面で劣るため、もし日取りの変更が可能ならば吉日に変更する方を優先してください。
赤口の「午の刻」については、あくまでもその日しかダメな場合の緊急避難として活用するのが望ましいです。
赤口にお祝いを渡したとしても、あまり目くじらを立てる人は少ないと思いますが、マナー的に不安だったり、相手が神経質そうな場合には、あらかじめその日にしか渡すことができない旨を事前に直接伝えておくといいでしょう。
相手にOKをもらっているのであれば、それで不快に思われる可能性は著しく低くなります。
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各種お祝いと日柄への配慮について
快気祝いを渡す場合
快気祝いはその名の通り、無事に回復したことを祝うものであり、祝い事を行うことが凶となる赤口とはすこぶる相性が悪いです。
快気祝いは、退院後2週間から長くても1か月程度の間に渡すのが良いとされているので、日数的に余裕があるならば、できるだけ縁起の良い日に快気祝いを渡すほうが無難でしょう。
直接訪問して渡しに行く場合には、赤口と仏滅以外の日を選ぶようにすれば特に問題ありません。
郵送で快気祝いを送る場合には、下記の3つの方法が考えられます。
①こちらが発送する日を吉日にする
②相手に届く日を吉日にする
③①と②の併用
①は結婚の招待状でも使われるテクニックですが、大安の日付が入った消印が押されるようにうまく調整して発送します。
この方法だと、消印が残るので吉日に出したことが分かりやすく、日付指定ができない発送方法でも使うことができます。
②は相手に届く日付を指定しておくことで、大安などの吉日に受け取れるように調節する方法です。
ただ、相手が不在だと日付がずれこむ恐れもあるので、相手が確実に家にいる日を聞いておいたほうがより確実となります。
正直、受け取る側で消印や到着日まで気にされる方は稀だと思いますが、目上の方やご年配の方に贈る場合には、念のためにやっておいたほうが安心できると思います。
ひとつだけ例外として、退院して職場復帰をする場合には、快気祝いは最初の出勤日に持って行くのが鉄則であるため、特にお日柄を気にする必要はありません。
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結婚祝い・ご祝儀を渡す場合
結婚は特におめでたいイベントということもあり、なかには縁起を非常に気にされる方もいらっしゃいます。
結婚式当日に渡すご祝儀の場合は心配無用ですが、後日訪問して渡す場合や、結婚祝いの発送をする場合には、やはり赤口・仏滅の日は避けるようにした方が良いでしょう。
ただ、 縁起ばかりを気にするあまり、相手の都合を無視して押しかけたりしないように注意してください。
結婚式が終わったばかりだと、いろいろとバタバタしていることも多いので、しっかりと相手の予定を尊重しつつ、縁起の良い日や渡すタイミングを見つけることが重要となります。
なお、訪問ではなく郵送で結婚祝いを送る場合には、基本的には快気祝いを発送する時と同じ方法になるので、快気祝いの項目をご参照ください。
出産祝い・内祝い・入学祝いのランドセル etc…
上記に挙げたもの以外にも、入園祝い・入学祝い・進学祝い・長寿祝いなど、世の中にはたくさんのお祝い行事が存在します。
どんなお祝い事であっても、贈り物を送る際には赤口と仏滅の日を避けて渡すようにすれば、特に問題はありません。
快気祝いや結婚祝いなどと同じく、基本的には日柄の良い日を選択し、もし赤口にしか贈れない場合には、運気が吉となる午の刻を上手く活用していくようにしてください。
もし、赤口で午の刻以外の時間しか都合がつかなかったり、仏滅に贈らざるを得ない場合には、あらかじめ相手にその旨を説明するなどの方法をとって、相手に失礼のないように最大限配慮することが大切です。
お祝い返しをする場合
お祝いをもらってお返しをする場合にも、基本的に考え方は同じです。
特に、お祝いを送ってくださった方が吉日を選んでくれている場合、こちらも吉日にお祝い返しをするのが望ましいでしょう。
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まとめ
・基本的に赤口に贈ることは避け、大安などの日柄の良い日を選択する
・避けられない場合には、11時~13時の吉の時間帯を活用する
・お祝い返しを含め、赤口でのお祝い事の対応は基本的に同じ
赤口や仏滅などのお日柄は、一切気にしない人もいれば、配慮するのが常識だと考えている人まで幅広く存在します。
多少面倒に感じる部分もあるかもしれませんが、少しの配慮によって波風を立てる可能性を減らすことができるので、可能ならばできるだけ良い日を選択するように心がけましょう。
そして自分がもらう立場になった際には、相手の配慮に対して素直に感謝することが大切です。
くれぐれも、凶日にお祝いを贈られたからといって、怒ったりするようなみっともない真似はしないようにしてください。
相手に過剰な配慮を求めることは、それ自体もまたマナー違反となります。
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