加湿器の音がうるさい場合には|騒音の原因は何?対処方法はある?
冬の寒い季節は空気が乾燥するため、加湿器が手放せないご家庭も多いかと思います。
しかし、その加湿器が発する騒音のせいで、うるさくて寝れなかったり、集中力を阻害されてしまって困っている方もいることでしょう。
加湿器のタイプごとの騒音の原因と、対処法の有無について知っておきましょう。
加湿器がうるさい原因は何?
ひとくちに「加湿器の騒音」といっても、音が発生する原因はタイプごとに異なります。
それぞれのタイプでの騒音の原因について、順番に見ていきましょう。
スチーム式
加湿器の中でも、特に騒音の悩みが多いのがこのスチーム式です。
その原因のほとんどは、スチーム式の特徴ともいえる沸騰音です。
スチーム式は、水を沸騰させる事で蒸気を生み出す方式のため、どうしてもお湯を沸かす際に「ボコボコ」という音が発生します。
やかんや鍋でお湯を沸かした時のような音がずっと続くため、静かな空間や寝室に設置した場合には、この音が非常に気になってしまう場合があります。
この沸騰音に関しては、スチーム式の仕組み上どうしても発生してしまうものなので、ある意味仕方のない部分でもあります。
スチーム式は、高い加湿性能と衛生面での安全性が強みなので、沸騰音はそうしたメリットの部分とのトレードオフであるともいえるでしょう。
気化式
気化式は、水を含ませたフィルターに風を当てることで、水蒸気を発生させる仕組みになっています。
スチーム式のような沸騰音は出ませんが、風を送るためのファンが駆動するため、若干の送風音が発生します。
送風音の大きさは機種によって異なり、うるさいものから静かなものまでいろいろです。
超音波式
超音波式は、水を振動の力で霧に変えて放出することで部屋を加湿します。
水の沸騰もなく、ファンもついていないため、音が発生することはほとんどありません。
超音波式は加湿器の中では最も静音性に優れているため、静かな場所で使用するのにもっとも適しているといえるでしょう。
ただし、スチーム式などと比較すると雑菌が繁殖しやすいという弱点があるため、他の加湿器よりもお手入れには気を使う必要があります。
ハイブリッド式
ハイブリッド式は、水を含ませたフィルターに風を当てる気化式と同じ方式ですが、冷風ではなく温風を当てるという違いがあります。
熱風を当てて殺菌するため、スチーム式のように衛生面での安全性も確保できるうえ、気化式のように自然に空気に馴染む加湿ができます。
いわば、気化式とスチーム式の良いとこ取りの加湿器です。
基本的な構造は気化式とあまり変わらないため、風を送るファンの送風音が発生します。
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加湿器の騒音にはどう対処するべきか?
できる対処法は意外と少ない
最初から静音性を視野に入れて加湿器を選んでいれば良いのですが、加湿器の騒音に気付くのは購入した後の場合がほとんどだと思います。
いったん音が気になりだすと何とか対処したくなるものですが、加湿器の騒音を減らすというのはそう簡単ではありません。
加湿器の騒音の原因は、「沸騰音」もしくは「ファンの音」がほとんどですが、これらは蒸気を発生させるメカニズムの中核部分に当たります。
つまり、音を抑える=蒸気を止めることを意味するので、加湿器本体をどうにかして音を抑えるのは現実的とはいえません。
実際にできる対処法としては、加湿器を設置する場所を工夫して、なるべく騒音が気にならなくなる場所を探すことです。
寝室などの場合、なるべく加湿性能を損なわずに、音が聞こえにくくなる置き場所をいろいろと試してみると良いでしょう。
とはいえ、距離を離せばそれだけ恩恵が少なくなりますし、あまりに静かな空間だと遠い場所でも音が届いてしまうことがあります。
どうしても音が気になる場合には、加湿器自体を買い換えるか、寝室用に加湿器を別で用意するというのが、もっとも確実な解決法といえるでしょう。
静かな空間に適した加湿器の種類
オフィスや寝室などの静かな空間には、もっとも騒音の少ない超音波加湿器が適しています。
沸騰音やファンの音もないので、睡眠や集中力を妨げたりすることもなく、快適に過ごすことができるでしょう。
ただ、超音波加湿器は他のタイプの加湿器よりも衛生面に気を使う必要があるので、その点には注意が必要です。
放っておくとすぐに雑菌が繁殖してしまうため、タンクの水は頻繁に交換することを心がけましょう。
また、超音波式以外の加湿器でも静音モードが搭載されているものがあります。
音が気になる場合や、静かな場所での使用を考えている場合、こういったモードが付いている加湿器を選ぶと良いでしょう。
エコ加湿器なら超静音+手間いらず
少しでも音がするのが嫌な場合や、加湿器のメンテが面倒な場合には、エコ加湿器がおすすめです。
エコ加湿器とは、水を注いでおくだけで自然と空気中に水分を放出してくれる、観葉植物のような加湿器のことです。
定期的に水を注ぐだけで手間いらずなうえ、過剰に加湿しすぎることもないので、窓が結露する心配もありません。
値段もリーズナブルですし、電気も使わず騒音の心配もないため、静かな空間に設置する加湿器としてはうってつけといえるでしょう。
音がおかしい場合は故障を疑おう
もともとあった動作音ではなく、ひっかかるような音や急に不自然な異音がし始めた場合には、中に汚れが詰まっていたり、加湿器が故障している可能性があります。
加湿器は何かと汚れが溜まりやすいため、日々のお手入れや掃除を怠っていると、蓄積された汚れによって動作不良を起こすことがあります。
もし加湿器が破損していたりする場合、そのまま使い続けると最悪発火してしまう恐れもあります。
もし加湿器から不自然な異音が発生した場合には、内部に汚れが溜まったりしていないか、もしくは故障が発生していないか、よく確認するようにしてください。
原因不明の異音が止まらない場合には、速やかに使用を停止して、メーカーに連絡するなどの対処を行いましょう。
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